今世の中には、数えきれない数のシャンプーが存在します。どのようなシャンプーを選べば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか?そんな方の為にシャンプーの成分や効果についての解説、シャンプー選びのポイントを伝授していきたいと思います。
シャンプー選びのポイント
肌質、髪質にあったものを選ぶ
ご自身の肌質、髪質を知ることで自分にとって最適のシャンプーを選ぶことができます。
オイリー肌、普通肌、乾燥肌、敏感肌、軟毛、硬毛、ダメージ毛、乾燥毛、くせ毛、ひとそれぞれ肌質、髪質は異なります。シャンプーの成分はシャンプーのメーカーや種類によって様々です。「パッケージが可愛いから」とか「あの女優さんが使っているから」などの理由で使ってみるのもありですが、果たしてそのシャンプーは本当に自分の肌や髪に合っているのでしょうか?
乾燥肌の人が洗浄力の強いシャンプーを使うと、乾燥しているのに更に油分を奪ってしまい、頭皮トラブルのもとになります。
今一度、自分の髪や肌をチェックしてみましょう。
自分の今の状態を知ろう。
環境や季節の変化で肌質や髪質が変わる人も少なからずいらっしゃると思います。
夏はギトギトに汗をかいて皮脂過剰になるけど、冬になると乾燥が気になる。こんな方が通年同じシャンプーを使っているとどうでしょう。自分に合うと思って使っていたものが合わなくなる可能性もでてきます。
このように今の自分の状態を見極めながら、シャンプーを使い分けていくのも大切です。
シリコンとノンシリコンのシャンプー
シリコンとはシャンプーに入っている添加剤の1つで髪のキューティクルを守るコーティング剤の役割を担っています。このコーティング剤の主成分は油です。
ノンシリコンシャンプーとは名前の通り、コーティング剤なしのシャンプーのことです。
それぞれのメリット・デメリット・おすすめの人をみていきましょう。
シリコンシャンプー
【メリット】
- コーティング剤の効果でさらさらになる
- しっとりまとまる
- きしまない髪を作る
- 植物性シリコンだと頭皮へのダメージが低く、髪に優しい
【デメリット】
- 石油系シリコンの場合は頭皮環境を悪化させる恐れあり
おすすめの人
- 艶を出したい人
- サラサラで指通り良くしたい人
- しっとりまとまりのある髪にしたい人
ノンシリコン
【メリット】
- さらっと軽い仕上がり
- ふんわりボリュームが出る
- シリコンの成分がないため、頭皮トラブルの心配がない
【デメリット】
- コーティングがないので、指通りが悪くなる
- きしみやすい
おすすめの人
- 髪にボリュームを出したい人
- 自然派が好きな人
世間的にはノンシリコンシャンプーが良くて、シリコンシャンプーはあまり良くないという目で見られがちですが、自分に合うか合わないかで見極めるのが正しい選び方になります。
それぞれメリット、デメリットがあるので自分の髪質や状態に合わせて選んでみてください。
シャンプーの主成分
シャンプーの主成分は水と界面活性剤です。
界面活性剤はシャンプーに限らず、洗濯洗剤、食器洗剤、石鹸、ボディソープなどに使われています。
界面とは2つの性質が異なる物質の境界線のことで、混じりあわない物質には界面が存在します。例えるなら水と油の関係です。水と油は混ぜても混ぜても混ざらないですよね。
活性剤とは混じりあわない物質同士が混ざり合うように活性します。
例えば、洗濯洗剤は水と汚れの異なる物質をなじませて、汚れを落とします。
この原理を知れば、シャンプーに界面活性剤が使われるのも頷けます。
界面活性剤は洗浄成分なのでシャンプーを作るのに欠かせない成分ですし、水だけでは落としきれないワックスやヘアスプレーなどの汚れをしっかり落としてくれます。
界面活性剤不使用シャンプー
シャンプーや洗剤がない紀元前3000年代の人たちは、水洗いや灰汁、植物などで洗濯や洗髪をしていたそうです。石けんはそういった灰や動物の脂が雨に流され、土の中に堆積してできたと言われています。
現在でも界面活性剤不使用で水と天然油脂で作られた「ケン化法」のみを原材料とする石けんシャンプーは販売されています。
界面活性剤不使用と聞くと自然由来で髪に良さそう。と思われるかもしれませんが、デメリットもあります。
界面活性剤不使用のシャンプーは洗浄成分が弱い為、充分に汚れが落ちない可能性があります。洗髪後もきしんだり、指通りが悪かったりするでしょう。
界面活性剤不使用のシャンプーはデメリットも多く、今ではほとんどのシャンプーに界面活性剤が使われています。
ネット上では「界面活性剤不使用!アミノ酸系で髪に優しい!」といった文言の記事を目にすることがあります。アミノ酸系は界面活性剤の種類なので界面活性剤使用のシャンプーになります。間違った情報が出回っているので、紛らわされないようにしてください。
界面活性剤を種類別でご紹介
界面活性剤には洗浄力が強い・肌に優しい・乾燥肌の人におすすめ。といったように種類が豊富にあります。
自分に合ったシャンプー選びの目安となりますので、詳しく見ていきましょう。
【アミノ酸系】敏感肌
素肌に近い弱酸性なので肌馴染みが良く、洗浄成分が強すぎないので肌に優しいのが特徴です。
・ココイルメチルタウリンNa
・ラウロイルアスパラギンサンNaなど
ちなみにドラックストアなどで1,500円~2,000円前後で売られているシャンプーはだいたいアミノ酸系になります。少し値が張るのはアミノ酸系はコストがかかるからです。
【タウリン系】泡立ちが良い
適度な洗浄力できめ細かい泡立ちが特徴です。
洗い上がりはふんわりします。
・ココイルメチルタウリンNa
【ベタイン系】低刺激
ベビー用シャンプーにも使われているので、低刺激で目に入ってもしみません。
洗浄力はマイルドで、泡立ちは良いです。
・コカミドプロピルベタイン
・ラウリルベタイン
【アラニン系】低刺激
アミノ酸系の界面活性剤の中でも特に刺激が少ないのが特徴です。
泡立ち、洗浄力はおだやかです。
・ラウロイルメチルアラニンNa
ここまで低刺激の界面活性剤をご紹介しましたが、アミノ酸系はだいたい上記にあるようなベタイン系やタウリン系を組み合わせて配合しているものが多いです。
【PPT系】カラー・パーマなどのダメージ毛に。
髪の主成分であるたんぱく質(ケラチン、コラーゲン)を補って、ハリ、コシなどに効果的です。
・ココイル加水分解ケラチン
・ココイル加水分解コラーゲン
【高級アルコール系】オイリー肌向け
洗浄力が強く、皮脂過剰や頑固な整髪剤を落とします。
・ラウリル硫酸
・ラウレス硫酸など
洗浄力が高い為、髪がパサついたり、きしみやすいのでシャンプー後のトリートメントやアウトバス(洗い流さないトリートメント)を使うなどして、自分自身の状態に合わせて使いわけましょう。
ちなみにシャンプーに記載されている成分表は左から右へ書かれていますが、先頭から近い順に記載があるものほど、配合成分が多いことを示しています。
一度ご自宅のシャンプーの成分表記をご覧になってはいかがでしょうか。自分がどのようなシャンプーを使っているのかを知ることができますよ。
オーガニックシャンプーとは?
オーガニックシャンプーは有機栽培された化学肥料を使っていない天然成分で作られています。無添加で髪に優しいのが特徴です。
基本的にアミノ酸系の界面活性剤が使用されています。
髪の為には良さそうですがこちらも人によって合う、合わないがありますので
メリット・デメリットをそれぞれみていきましょう。
【メリット】
- 敏感肌の方におすすめ
- ノンシリコン
- 自然由来の成分なので、体に優しい
【デメリット】
- 通常のシャンプーに配合されている保存料「パラベン」の配合がない為、使用期限が短い
- ノンシリコンの為、シャンプー後のごわつき、きしみが気になる。
- 泡立ちが悪い
- 余分なものが入っていない為、ダメージ修復などには不向き
オーガニックシャンプーに関しても自分の髪質、肌質に合ったものを選ぶことが大前提です。是非参考にしてみてください
おすすめシャンプー4選
ここからは現役美容師が選ぶおすすめシャンプー4選をご紹介します。
【オイリー肌・皮脂過剰の方向け】
ランテージュ キュベシノブ シャンプーフレ
400ml 4,180(税込)
シャンプーソムリエ考案のシャンプーです。過剰な皮脂分泌や雑菌による頭皮のにおいなどを気にされる方は強い洗浄力のシャンプーを選びがちですが、そのようなシャンプーは使い続ける事で更なる頭皮ダメージにつながります。
このシャンプーは適度な洗浄力でスッキリ洗いあげるクレンジングシャンプーです。
過剰な皮脂は落としつつ、頭皮の乾燥は極力抑えます。
汗を沢山かく夏場だけ使うなどしても効果的です。
主成分
水・ココイルメチルタウリンNa・ラウリン酸・ポリグリセリルー10・ラウレス硫酸Na・ラウリルベタイン
【敏感肌・乾燥肌の人向け】
ランテージュ キュベシノブ シャンプー
400ml 4,180(税込)
上記のシャンプーの別シリーズで同じくシャンプーソムリエ考案のシャンプーです。アトピーや手荒れ、乾燥肌の人はシャンプーの洗浄成分じたいが肌に合わない場合もあり、そんな悩みを持つ方に向けて開発されたシャンプーです。
アミノ酸系の界面活性剤が主成分でノンシリコン、無添加、低刺激なので敏感肌の方やお子さまにも安心してお使いいただけます。
主成分
水・ラウロイルアスパラギン酸Na・ラウリルグルコシド・グリセリン
【抜け毛・白髪予防などのエイジングケアしたい人向け】
アマトラ メゾフォルテヘアバスシャンプー
335ml 5,280(税込)
数あるシャンプーの中で洗浄はしてくれるけど、内部補修までしっかりしてくれるシャンプーは意外と少ないもの。こちらのシャンプーはヘマチン(たんぱく質と結合する性質を持ち、髪のたんぱく質を構成するケラチンと結合)とその働きをさらにパワーアップさせるフルボ酸を組み合わせ、深層から髪を補修していきます。
アミノ酸系が主成分で髪にたんぱく質を構成するケラチンや、コラーゲン由来の洗浄成分も配合されています。髪にハリ・コシを与え、ノンシリコンなので加齢による髪のボリュームダウンが気になる方にも効果的です。
主成分
水・ラウロイルメチルアラニンNa・コカミドプロピルベタイン・コカミドDEA
商品はすべてヘアサロン専売品ですが購入できるサイトもあるので探してみてください
【カラーやパーマなどのダメージ毛の方におすすめ】
ルベルワン シャンプー ソフテン
240ml 3,080(税込)
アミノ酸系シャンプーで幹細胞に働きかける成分αGルチンという成分が配合されています。髪の毛の弱った細胞を元気にしたり、良い細胞を増やしたりする効果が期待できます。
カラーやパーマなどでダメージを受けた頭皮や髪を頭皮を活性化したり、老化防止にも効果的です。
泡立ちはそのままに洗浄成分30%カットを実現し、髪や頭皮の潤いを保つ働きがあります。ベルガモットとジャスミンの香りが広がり、癒しのシャンプータイムを演出します。
主成分
水・ココイルメチルタウリンNa
まとめ
シャンプー選びのポイントから界面活性剤の種類まで詳しく解説してきました。
シャンプー選びに困っている方に少しでも効果的なシャンプー選びの方法を知ってもらえれば幸いです。
ご自身の髪、肌質に合ったシャンプーを使って、髪の健康を保っていきましょう。